宇宙

金星の特徴は470度の気温と過酷な環境にあり!

金星は地球から最も近い星であり、地球の双子星とも呼ばれています。

大きさ質量なども地球と似ていて、近年では金星を調べる事で地球をもっと知る事が出来るとも考えられているわけです。

ただし、金星は気温が470度もあり太陽系の惑星の中で最も熱い星でもあります。

太陽からの距離は水星の方が近いため、水星の方が気温が高いと思っている人もいますが、実際には温室効果ガスなどもあり金星の方が温度は上です。

今回は、金星の特徴やスーパーローテーションと呼ばれる金星に吹く秒速100メートルの突風に関しても解説します。

尚、金星という名前が「お金」を連想させてしまうかも知れませんが、金星に「お金が大量にある」という訳ではないので注意してください。当たり前ですね・・・。

余談ですが、金星は古くから美しい星の代表格でありヴィーナスやアフロディーテ、一番星などの名前で呼ばれたりしています。

地球のお隣の星でありどこかミステリアスに感じる星が金星だと感じています。

今回は内容は過酷だけど美の星である金星を解説します。

 

金星と地球は双子星だった??

さわりの部分で簡単に言ったように、地球と金星は双子星とも呼ばれています。

その理由ですが、金星は地球型惑星であり似た部分もあるからです。

金星の赤道半径は約6050キロで地球の0.95倍ほどとなります。地球よりも若干小さいくらいです。

質量に関しても地球の0.81倍と考えられていて非常に近いものがあります。

尚、火星が地球の半分ほどの大きさ位しかない事を考えると、火星よりも金星の方が地球に近いと考えられているわけです。

さらに、地球と金星が最接近した時の距離は、約4000万キロであり、地球と火星が最接近した時でも7528万キロとなるので金星の方が地球に近い星だとも言えます。

人類が他の星に移住するとなると火星が一番よくピックアップされるはずです。後述しますが人類が他の星に移住するのには、その近さから金星がよいと考える人もいるわけです。

尚、地球と金星は双子星だとも解説しましたが、金星の気温は470度もあり、さらに硫酸の雨が降るなども考えられていて、普通に人類が暮らせる様な星ではありません。

他にも、金星の気圧は90気圧となり地球の90倍となります。

地球で90気圧の場所を探すとなると海底900メートルの場所であり人間は潰れてしまい生きていく事は出来ないでしょう。

かつては、1972年にソ連で「ベネラ8号」という探査機が金星に着陸した事がありました。

しかし、金星の気圧により着陸後30分で壊れてしまったという笑えない話もあります。

後ほど解説しますが、金星は地球の双子星とは呼ばれていますが、スーパーローテーションと呼ばれる謎の強風や硫酸の雨など、想像を絶する過酷な環境だという事です。

 

金星は明るい星である

金星は地球から見える星の中では、3番目に明るい星だと言われています。

地球から見える一番明るい星は「太陽」であり疑いのない事実でしょう。

2番目は月となります。夜に見える月も確かに明るいのが分かるはずです。

地球から見える3番目に明るい星が金星となります。ただし、月と金星は太陽と違って自ら光を放っているわけではありません。

太陽の光の反射により明るく見えるわけです。

自ら光を放っていない金星が、地球から見て明るく見えるのには理由があります。

金星には硫酸の粒で出来た雲が何キロにも渡って広がっている事が分かっています。

この金星にある硫酸の雲が太陽光の8割を反射する事で明るく見えるというわけです。

金星の反射率の高さが地球から見ると金星が明るく見える理由となります。

ここで面白いと思ったのが、金星は硫酸の雲で大半の光を反射してしまう為に、金星の地表は逆に暗いと考えられています。

光の大部分を硫酸の雲が反射してしまう為に、金星の地表は暗くなってしまうわけです。

 

金星が夕方と明け方にしか見えないわけ

金星は明け方と夕方しか見る事が出来ません。

「明けの明星」「宵の明星」という言葉からも分かるはずです。

余談ですが、昔の人は「明けの明星」と「宵の明星」で金星の事を別の星だと考えられていた時代もありました。

朝方と夕方しか見られない事から別の惑星だと思ってしまったわけです。

金星が朝方と夕方しか見れない理由ですが、内惑星だと言うのが大きな原因となります。

内惑星と言うのは、地球の内側を周回する惑星の事であり水星と金星を指します。

地球の内側を回っているという事は太陽の光をもろに受けてしまう為に、薄暗くならないと見る事が出来ません。

金星の場合は、先にもお伝えした様に地球から見て太陽、月に次ぐ三番目に明るい星な為に、朝方や夕方であっても発見しやすいわけです。

尚、金星のさらに内側を回る水星は、金星よりもさらに見るのが難しい部分があります。

水星に関しては地動説を唱えたコペルニクスが死の間際で「私は生涯、水星という星を見る事が出来なかった」と嘆いた話が残っています。

金星は夕方と明け方しか見えませんが、太陽の光にすぐに隠れてしまう水星よりは発見しやすいという事です。

因みに、地球の内側を回る水星と金星は内惑星だという話しをしました。それに対して、地球の外側を回る火星、木星、土星、天王星、海王星は外惑星という呼び方をします。

 

金星は太陽系で最も熱い星

金星ですが、先にも言ったように太陽系の惑星の中で最も熱い星となります。

その温度は昼でも夜でも470度とも言われていて、とても人間が住める様な環境ではありません。

金星は太陽系第二惑星であり、その内側には水星が回っています。

水星の気温は400度と言われているのに対して、金星の気温は470度と金星の方が気温は上なのです。

金星の温度が高くなってしまう理由ですが、温室効果ガスによるものです。

金星の大気の96.5%が二酸化炭素で出来ています。二酸化炭素は地球であっても地球温暖化問題で度々話題となっているはずです。

金星はこの二酸化炭素が96.5%もあるために熱がこもりやすく気温が下がりにくい状態にあります。

人間は布団に入ると温度が逃げずに温かく過ごせるわけです。

同じ効果が金星にも働いていて、二酸化炭素が布団の役割を果たす事になります。星全体が布団にくるまれている状態となっているのが火星なわけです。

そのため熱が逃げずに470度もの気温となり太陽系で最も気温が高い惑星となってしまいました。

金星は二酸化炭素の温室効果ガスのせいで地球に比べると星全体が冷えにくい事になるわけです。

因みに、現在の地球の二酸化炭素の割合は0.03%と言われています。地球と比べてみても金星の温室効果ガスの効果は絶大という事が分かるはずです。

 

金星には秒速100メートルの風・スーパーローテーションが吹く

これまでの解説で金星は気温が470度もあり過酷な星だという事が分かったはずです。

しかし、金星の過酷さはこれだけでは終わりません。

金星には秒速100メートルという凄まじい速さの風が吹いています。

これはスーパーローテーションとも呼ばれていて、火星を4日で一周してしまう程の速さだとされています。

凄い風が吹いているという事は金星は自転の速度が速いのでは?と考える人もいるかも知れません。

しかし、金星の自転の長さは243.02日という事が分かっていて、地球に比べてもかなり遅いスピードで回転している事が分かります。

現在、金星のスーパーローテーションには謎が多く分かっていない部分が多いです。

スーパーローテーションには幾つかの説があるのですが、自分の中で最も信憑性が高いと思われる説を紹介します。

ただし、この説は少々ややこしい部分があり、読み飛ばして貰っても構わないと考えています。

解説に入りますが、金星の自転は243.02日で非常にゆっくりだと言う話をしました。それに対して金星が太陽の周りを回る公転は224.7日となっています。

つまり、金星では1年の方が1日よりも短い事になるわけです。

金星を中心に考えると太陽は約120日を掛けて金星の雲を熱しながら回っている事になります。

詳しい計算式はややこしいので省きますが、金星は自転と公転をしているわけで、それを計算に入れると120日になるそうです。

120日を掛けて温められた大気が浮力により上下に振動すると考えられます。暖かくなると空気は軽くなる性質があるからです。

地球であっても暖かくなった空気は上に上昇する事になります。金星では大気の浮力による上下で「大気重力波」が発生すると考えられます。

大気重力波は、太陽の光が発生している場所に起こる現象と考えられています。太陽の当たる部分に大気重力波が発生し同じ向きで常に力が働いている事になるわけです。

これを熱潮汐波とか熱潮汐力と呼ばれたりします。

熱波潮汐により金星の大気は反対に力を受ける為に、スーパーローテーションが起きると考えられている説です。

私はこの説は面白いと思いましたが、金星のスーパーローテーションに対しては完全に解明されたわけではなく、あくまで一つの説に過ぎないという事です。

個人的には、金星に吹く強風であるスーパーローテーションの謎が日本の金星探査機「あかつき」により解明してくれれば嬉しいなと考えております。

 

硫酸の雨が降っている

金星にはスーパーローテーションと呼ばれる強風が吹いている事を解説しました。

金星には強風だけではなく、硫酸の雨が降っている事も分かっています。

先に、金星には硫酸の雲が出来ていて太陽光の8割を反射する話をしたわけです。

硫酸の雲があるという事は、硫酸の雨も降る事になります。

多くの方が分かっているかと思いますが、硫酸は人体にとっては有害な成分であり人間を死に至らせる事もあります。

この硫酸の雨が金星には降っているわけですから、まさに地獄絵図となるでしょう。

ただし、金星には470度という圧倒的な熱があるために、硫酸の雨は地表に届く前に蒸発してしまうとされています。

 

金星が過酷な星になってしまった理由

金星が過酷な星になってしまった理由を解説します。もちろん、これは一つの説であり信憑性の高そうなのを私がピックアップしただけです。

金星と地球は大きさなどは、それほど大差がありません。双子星とも言われているくらいです。

それにも関わらず金星は地獄の様な星であり、地球は宇宙のオアシスの様な星です。

金星と地球の運命を大きく分けたのは、磁場と海の存在が大きいと考えられています。

金星も誕生した頃は大気もあり、地球とそれほど変わりがなかったのではないか?と考えられています。

金星も誕生した頃は海があったのではないか?と考える人もいます。

地球と金星の一番の違いは磁場だと言われています。地球は磁場により守られていて太陽風なども跳ね返しているわけです。

金星には地球の様な磁場が存在しない事が分かっています。金星は磁場が無かった事で太陽風の影響をモロに受けてしまう事になります。

太陽風が金星に直撃した事で、金星にあった水は水素と酸素に別れてしまい宇宙に飛んで行ってしまったとされています。

金星にもし磁場が地球並みに存在していたならば生命もいる星になっていたのかも知れません。

金星の事を考えると、本当に地球は奇跡の星だと思わずにはいられないわけです。

地球はストレスや辛い事があっても、この星に生まれてよかったなと思わずにはいられません。

 

金星に生命はいるのか?

金星に生命はいるのか?ですが、金星人の様な人型の生物はいないと思われます。

金星の過酷な環境が原因で生命にとっては非常に生きていくのに適さない環境だからです。

もちろん、これらの過酷な環境であっても適応できる生物がいれば別ですが・・・。

常識的に考えれば過酷過ぎる金星に生命はいないと考えるのが普通でしょう。

しかし、金星に生命が存在している可能性はあります。

先に金星には硫酸の雲があると言いました。しかし、最近の研究では硫酸の雲の他にも、二酸化硫黄で出来ている雲もある事が分かったわけです。

二酸化硫黄の雲の中は温度が0度から50度で比較的地球に近い温度でもあります。

二酸化硫黄の雲の中は気圧も0.4から2気圧と地球に近い状態です。

二酸化硫黄の雲の中であれば生命は存在する事が出来るのではないか?と考える専門家もいます。

ただし、個人的には雲の中で生命が存在しているとか考えにくい様な気もしますが、今後の調査の結果を待ちたいと考えています。

尚、先に金星には人類移住計画があると言いました。金星の人類移住計画は、金星の地表に住むわけではなく、二酸化硫黄の雲の中に宇宙船で住むという計画のようです。

ただし、個人的には宇宙船の中でずっと暮らしていたら頭がおかしくなりそうですし、ストレスも半端なレベルではないでしょう。

金星への人類移住計画がどの段階まで進んでいるのかは分かりませんが、まだまだ多くの問題を抱えているようです。

それと同時に地球って争いはあっても本当に温暖で平和な星だと思わずにはいられません。

 

金星探査機「あかつき」を知っていますか?

金星を知る上で「あかつき」という探査機は知っておいた方がよいと自分は考えています。

「あかつき」は名前からも分かるように日本の探査機であり2010年5月21日に種子島宇宙センターから打ち上げられた探査機となります。

宇宙開発系の事となると順調に地球を離れて緻密な計画により金星の探査が始まった様に思うかも知れません。

あかつきは、打ち上げられて金星に近づくまでは順調に行っていました。

しかし、金星の軌道に入ろうとする時にエンジントラブルが起きてしまい失敗してしまうわけです。

1回チャンスを逃してしまうと、次の金星の軌道に入るのに5年も待たされることになってしまいました。

2回目のチャンスの時は小型エンジンを駆使して、何とか金星の軌道に入る事が出来たわけです。

しかし、当初の金星に突入する軌道とは別の周回軌道に突入した事で金星の影に3回も入る事になってしまいました。

金星の影に入ってしまうのは、太陽パネルによりエネルギーを得ている「あかつき」からしたら非常に致命的なわけです。

あかつきの電力が得られない事になりますし、機体の温度調整も困難となってしまいます。

しかし、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の努力により何とか切り抜けて金星の調査に成功しているわけです。

あかつきの例を見ても分かるように、宇宙開発の事業であっても様々な予期せぬトラブルが起きるという事です。

それを見事に乗り越えたJAXAの方たちには感謝したいと思います。

我々が現在、あかつきから様々な金星の情報を知る事が出来るのも、JAXAの活躍が大きいです。

今回は地球から最も近い太陽系の惑星である金星がどの様な星なのかを理解してくれれば嬉しく思います。